インデックスファンドはどこまで考えてデザインされているだろうか?

「万人のためのデザイン」(エレン・ラプトン 著、武舎広幸 監訳、武舎るみ 訳)という本を読んだ。工業デザインに関する本。

「ユーザの便利さや使い勝手」の先にあるデザインの目標として、人間社会全体を考えたデザイン、さらには、人間も含めた全生物と環境との相互関係まで考えたデザイン、というような目標の記載があった(関連箇所をこの記事の最後に長々と抜粋)。

各自の行動は人間社会全体や、他の生物や環境にも影響を及ぼすため、それらに及ぼす影響も考慮したデザインが必要ということだろう。個人的には大変納得できる内容だ。

この考えを本業にどう活かすかは別途考えるとして、ここでは「インデックスファンド」という商品について考えてみる。



インデックスファンドは、「ユーザーの使い勝手」という面では、個人の資産運用の手段としてはなかなか良いと思う。

すなわち、インデックスファンド自体やネット証券の充実に加え、確定拠出年金やNISAなどの税制優遇制度の充実により、手間暇かけずに低コストで資産運用できる。



一方、人間社会全体への影響はどうだろうか?

極端に考えてみる。全人類がインデックスファンドに投資するようになったとすると、おそらくマネーが集まり過ぎてバブルな状態になるだろう。さらには(消費に回すお金が少なくなって)消費が低迷して経済が悪化するに違いない。

すなわち、「インデックスファンド」という商品(とネット証券や確定拠出年金・NISAなどの税制優遇制度の組合せ)は、ユーザーの使い勝手は考慮されているものの、人間社会全体が投資することを考えてデザインされているわけでは無さそうだ。

また、人間社会全体を考慮していないのならば、他の生物や環境に与える影響についても考慮されていないだろう。




ということで、「インデックスファンド」への投資は、一部の人が実施する範囲で成り立つデザインであり、全人類が実施することは考慮されていないのだろう・・・。




というようなことを考えると、いちユーザーとしてはどうするべきだろうか??

個人的な結論としては、人間社会全体に広がらない範囲において「インデックスファンド」への投資を実施し、人間社会全体に広がるようになってきたら投資手法を改めることも考えるべし。

と言っても、そのタイミングが難しそうであり、そんなにうまくはいかないのだろう・・・。







以下、「万人のためのデザイン」より、関連箇所を長々と抜粋。
 今後、私たちは「便利さや使い勝手」の、さらにその先の目標として、いったい何を模索すべきなのだろうか? ビル・モグリッジは著書『デザイニング・インタラクション』(2007年)で、人的要因の研究を構成するさまざまな学問分野を分析し、その階層構造を紹介している。それによると、このピラミッドの底辺にあたるのは、人体の構造を研究する人体測定学だという。その上に、人体の働きを研究する生理学、心と頭の働きを研究する認知心理学、人間の在り様を研究する文化人類学が順に重なっていくが、上へ行くほど複雑性も影響の及ぶ範囲も増していく。そして人的要因研究のピラミッドの最上位にあるのが生態学、つまり人間をも含めた全生物とその環境との相互関係を研究する学問である。モグリッジは使い手を超えた「さらにその先」へと思いを馳せ、「個々人のニーズというレンズでは視野が狭すぎて、デザイン思考の未来に役に立たない」と悟った。「デザイン思考」の研究における第一人者として認められつつあった頃に、早くもユーザー中心設計の限界を見抜いていたのである。

"ぼくたちは、個人から地域社会へ、地域社会から全世界へと視野を広げて、デザインとその影響力を、より全的な目でみるようになってきた。" ―ビル・モグリッジ

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2017-07-15 14:50 : 雑記 : 編集
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プロフィール

ちゃーも

Author:ちゃーも
■自己紹介
・アラフォーサラリーマン
・さえないエンジニア
・お金好き、お酒好き、読書好き

■資産形成の方針
・仕事:開き直ってストイックに稼ぐ
・節約:消費するよりアーリーリタイア
・投資:パッシブに増やす

■投資の内容
・インデックスファンドの積立投資
 (先進国株式、ゴールド)
・利用している主なファンド
 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
 たわらノーロード 先進国株式
 SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)

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