現代社会の生きづらさ 自由意志と還元主義のダブルスタンダード地獄・・・

「意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論」(マルチェッロ・マッスィミーニ、ジュリオ・トノーニ 著、花本知子 訳)という本の感想、2回目。


「還元主義」に関する記述が気になった。
還元主義的アプローチは、これまで数世紀にわたり、とても有力な方法でありつづけた。そのため、分解したり還元したりすれば、世界を普遍的に説明する超理論にたどりつけるのではないか、と思われてきた。

還元主義は、大変重要な問題をはらんでいる。というのも、ある現象を、基本的な現象を用いて十全に解釈できるならば、それは付帯現象とみなされるようになったからである。問題は、付帯現象を引き起こす要因に対して、当の付帯現象は、まったく因果関係を及ぼさないことだ。例えば、蒸気機関車の汽笛は、汽笛を生みだす機械部分やバルブの動きに、何の影響も与えない。

意識にかんして、なぜそれが問題なのか。仮に、科学的な説明によって、意識を還元できるとしよう。たとえば、意識は、こぶしひとつ分のニューロンとその構成原子の動きにすぎないものに還元されるとする。となれば、われわれの意識も、ただの付帯現象ということになってしまう。そうなれば、われわれの意思や自由、選択は、ただの幻想ということになるだろう。すべてが、因果関係によって、あらかじめ決められていることになるからだ。

自分が普段の仕事で感じているモヤモヤ感は、この話に関係ありそうだ。

すなわち、「うまくいかなかったのはお前の判断や行動が悪かったからだ!」というように還元主義的に責められることが多いけど、責められるということは(還元主義とは矛盾する)自由意志を前提にしていることになる(自由に選択する余地が無いのであれば責められる筋合いは無い)。

つまり、還元主義を前提(すなわち自由意志を否定)にすると同時に自由意志をも前提(すなわち還元主義を否定)にしている、というようなある意味ダブルスタンダード状態。



これは仕事に限った話ではなく、現代社会に広く当てはまるように思う。

「お前は何がしたいのか?」と自由意志を前提(すなわち還元主義を否定)に聞かれつつ、かつ、その結果がうまくいかなかったら「お前の○○○なところが悪い!」と還元主義を前提(すなわち自由意志を否定)に責められることになる。



ということで、この社会がそのようなダブルスタンダードで成り立っていると認識した上で、少なくとも自分は自分自身をそのようなダブルスタンダードで責めないように気をつけつつ、このダブルスタンダード地獄をめげずに元気に生きていきたい・・・。
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2018-11-10 08:26 : 雑記 : 編集
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ちゃーも

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