周りの人たちが不満足感を抱かせようと仕掛けてくる・・・

「続・善と悪の経済学 資本主義の精神分析」(トーマス・セドラチェク、オリヴァー・タンツァー 著/森内薫、長谷川早苗 訳)という本の感想、3回目。


意図的に「現実認識障害」を生み出す、という話が気になった。
私たちの時代の原則は、飢えた人にではなく満腹の人に食べ物をやるというものだ。飢えた人に食物を与えて幸福にするのは簡単だが、満腹の人にさらに食べさせるという問題はどんどん巨大化しつつあり、その克服のために新しい心理学の分野が必要なまでになった。広告宣伝、販売、マーケティングなどがそれだ。広告宣伝が行っているのは、存在もしない空腹をリビドー(心的なエネルギー)を刺激することで呼び覚ましているのと同じだ。

利益に焦点を合わせた結果、意図的な現実認識障害が生み出され、私たちの経済および私たち自身は非合理なふるまいをするようになった。そして「あえて需要を作る」ためのさまざまな学問は人々の目に、一見完全に合理的で公正なものに見えている。

あえて需要を作るための活動は、一見合理的に見えて実は非合理的だけど(需要を満たすための経済活動が需要を捏造するための経済活動になってしまっている)、そのような「現実認識障害」を意図的に作り出している、ということのようだ。

この「意図的に現実認識障害を作り出す」という話は、前回読んだ本(「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」(ユヴァル・ノア・ハラリ 著、柴田裕之 訳))に出てきた認知革命と関係がありそうだ。

認知革命とは、脳の巨大化や言語の発達を通して「虚構」を信じることができるようになったことであり、その結果、見知らぬ人との協力を可能にして集団が巨大化していった。「虚構」とは、例えば宗教・国家・企業などであり、それらは実体のない想像上のもの。

「あえて需要を作るべし」という虚構を皆で信じて、その実現のために協力し合う。

逆に、宗教・国家・企業などは現実認識障害のおかげで成立していると言えそうだ(それらは想像上のものであり実際は存在しない)。

社会生活を送るためには、周りの人たちの現実認識障害に乗っかる必要がありそうだけど、皆でおかしなことをしてしまう恐れや、都合よく騙される恐れもありそうなので要注意。



ということで、社会生活送るために周りの現実認識障害に乗っかりつつも、乗っかっている現実認識障害がどのようなものか把握するように努めていきたい。

とはいえ、いくら頑張ったところで現実の正しい認識なんてできるわけでもないだろうけど・・・。





なお、抜粋部分にあるように、今の時代は例え満腹状態であっても周りの人たちが不満足感を抱かせようと仕掛けてくるのであり、周りに流されていたらいつまでたっても満足できそうにない。

そういう意味では、生きていける程度には社会に適応しつつも、社会への深入りは避けた方が良いのかも・・・。
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2019-01-26 09:41 : 雑記 : 編集
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ちゃーも

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